(左)三囲(みめぐり)神社の石狐
現在の社殿は安政年間の建築で 600年ほど前の文和年間 近江国三井寺の僧侶源慶が東国を巡礼していた途中 隅田川のほとり 牛嶋をとおりかかると 荒れ果てた小屋を見つけた 農夫にその由来を尋ねると 弘法大師ご創建の由緒ある祠であると聞いた 源慶は そのさまを深く悲しみ 自ら再建をしようと着手し 地面を掘ったところ 白狐にまたがった神像が納められた壷が出てきた そのとき どこともなく 白狐が現れ 神像のまわりを三度巡って消え去った この故事から「みめぐり」の名が起こったと伝えられている
(右)牛嶋神社の石造神牛 安政6年(1859年)銘の神牛で狛犬にかわって奉納された魔よけの牛で 表情もけわしい安山岩製 珍しい文化財です